こんにちは。平井早紀です。

 

先日Twitterにもすこし書いたのですが、偶然出会ったご婦人のことをお話ししたいと思います。

私にとって忘れたくない出来事であるし、こんな出来事が日常の中に転がっているんだということを、このブログを読んでくださっている優しい方々にも聞いてもらいたいから。

 

 

 

そのご婦人とお会いしたのは、舞台の集中稽古開始を目前にした日曜日。
台本片手に入ったファストフードのお店でした。

ご婦人の隣の席に座るときに、私は荷物が多かったので、「お隣失礼します」と声をかけたところ、「どうぞ」と微笑んでくださったのがファーストコンタクトでした。

 

ご婦人はすでに食事を終えられ、熱心に折り紙を折ってらっしゃいました。

同じ作品をいくつもいくつも。

その作品がとても美しくて、細かな作業をテキパキとされる上品に皺をたたえた指が美しくて、
そんな丁寧さを見習うように私も、脳内で台本を辿っていました。

 

するとご婦人が出来上がった作品を私の机の上にスッと差し出し、「どうぞ。お会いしたご縁に」と話しかけてくださいました。

「いいんですか!?」
「ご縁だもの。四葉のクローバーと同じ効果があるんだそうですよ。幸せがやってきますように」

 

お話をお聞きすると、たくさん作っては老人ホームや学童に持っていったり、折り紙の作り方を教えたりしているとのこと。

「今朝もファミリーレストランで近くにいた外国の方が欲しい!って言うの。1つ差し上げたら3つ欲しいって。お土産にするんですって」

そう話されるご婦人はとても幸せそうで、きっとこの作品にはご婦人の作り出す幸せが染み込んでいるから受け取った誰かにも幸せをもたらすのだろうなと思いました。

 

それから1時間。

若い頃は旦那様が出張ばかりで四人のお子さんの子育ては近所の人の助けがなによりの救いだったこと、
巣立たれた息子さんのお嫁さんが素晴らしい人だということ、
お子さん方が毎年母の日にくれるカーネーションの手入れが面倒だけどとっても嬉しいこと、
今は旦那様を家に置いて、お友達の歌の発表を聴きに行ったり、ボーリングやカラオケなど、自由に楽しんで生きている、ということ、

いろんなお話をお聞きしました。

 

 

「つい長話しちゃった!ごめんなさいね!」なんて言いながら二人でクスクス笑った別れ際、最後にしたお話は、
「楽しく生きなきゃダメよ。ラクしなくていいから、楽しく生きなさい。ご両親も、ラクさせてくれなくたっていいの。楽しませてあげなきゃダメよ」
でした。

 

 

幸福な出会いでした。

こんな出会いが意外と道端に咲いています。
それこそ、四葉のクローバーのように。

さがさなきゃ見つからないことも多いけど、そっと。

四葉のクローバーの周りには四葉のクローバーが多いらしいです。

私のように偶然見つけることができた時は周囲をさがしてみてください。きっとたくさんあります。

 

少し教訓めいた偉そうなことを言ってしまいました。自分への戒めということにしてください。

ちなみにいただいた折り紙作品の作り方を教えてください、と言ったら、
「ラクしちゃダメよ、自分で分解してやってみなさい。簡単だから」
と言われました。

帰宅して、分解して作ってみたら、思ったより簡単で、もういくつでも作ることができるようになってしまいました。

 

私の幸せを染み込ませることができるときに、作りたいと思います。

 

では。

 

平井早紀